「啐啄」(そったく)という言葉をご存じですか?
私はオカメインコを飼い始めるまで、知りませんでした(笑)。
「啐啄」
自然の摂理
中国で古くからある言葉です。
「啐」はひなが卵の殻を破って出ようとして鳴く声、「啄」は母鳥が殻をつつき割る音
禅宗で、導く師家 (しけ) と修行者との呼吸がぴたりと合うこと。
弟子が悟りを開こうとして師匠に問いただしたその時、師匠が答えを出し
(つまり殻を割って)、弟子をその上位に引き上げる、ということのようです。
またとない好機。
雛は準備ができたことを内側から知らせ、それを聞いた親鳥が
絶妙のタイミングで外から殻を叩き割る、ということを表現した言葉ということですね。
いきなりのお話で何のことかと思われたと思いますが、
孵化をするときのことです。
たくさん生まれているヒナちゃんの中に
どうしても、殻を突き破って中から出てこられない子がいます。
一番多いのが、親が先に突いてしまったり、踏んでしまって、
卵の殻が陥没してしまうケースです。
これが厄介なのは陥没してしまうと、穴から外気が入り、乾燥してしまい、
中の薄皮がヒナちゃんの身体に張り付いてしまったりして、
動きが取れなくなってしまう危険があるのです。
通常、ヒナちゃんが自力で内側からコツコツと殻を割っていくので、
陥没せず、外側に殻が開いてきます。
始めはみみず腫れのような傷が表面についてきて、
そこから破れていく感じになります。
同時に親が外からつついて、それを助けるケースもあり、
そのタイミングが上手くいけばすぐに殻を割って出てきやすいのですが、
先に親がつついて陥没してしまうと内側から開けるのが困難になってしまうことが多いのです。
時々、親が2羽とも巣箱から出てご飯を食べている間に
素早くチェックして、その状態であればレスキューすることができます・・・
ただし、オカメインコの場合、
通常は卵が産まれてから18日後の孵化となりますので、
もし、それよりも発育が遅い場合、
黄身からの栄養を十分に取り切れていないこともあります。
その場合、殻を開けて取り出せたとしても、その時に黄身と繋がっている部分を
引き剥がすことになり出血して落鳥させてしまうかもしれないのです。
孵化予定日をしっかり確認するようにしなければいけないです。
私は必ずご指導いただける方に相談してからにしています。
もちろん、飼い主さんが助けられないケースも多いので
無理をせず、病院へ相談することが大事
だと思います。
方法は以前にも動画でお伝えしたことがありますが、
先週、と2日前、また
同様のことがありましたので、その時の動画を貼り付けます。
苦手な方はご覧にならないでくださいね。( ;∀;)
動画はこちら