放射線治療の代償⇒味覚障害
トータル3クール(後半2クールはがんセンターにて)
に及んだ抗がん剤治療が終わり、退院したので、
1回目の手術とあわせると合計4回の入院。
やっと終わりました。
50回照射予定の放射線治療はまだ途中のため、
基本的に月曜日から金曜日の間に
毎日行われるので、車で通院です。
残り25回ほどあります。
真夏の時期だったので、地下の駐車場に車を停めて
入り口までの階段を上がるのですが、
身長187センチのパパが152センチの私の肩につかまり、
1段1段階段を上ります。
途中で息切れ、めまいなどで数回休み
ゆっくりあがります。
抗がん剤の副作用で体力が落ちているときは
このような日が続きました。
セミがジーーーーーと鳴いていました。
暑くて眩しくて私も倒れそうになりました。
でも、もしかしたら、
その時が一番仲良くしてたかも・・笑
待合室で夏の高校野球を見ていました。
娘の母校(愛知東邦高校です)
がんセンターの近くにあって、
毎日のように前を通ります。
そこが甲子園に行っている時でした。
吹奏楽部だったので、応援もよく行っていたので
もちろん、治療中も応援です(笑)
奇跡の大逆転は家のテレビで全員で観戦しました。
9回の裏に10点も取って逆転したときは
立ち上がってみんなで喜び、
元気をたくさんもらいました。
パパの治療の大変な時に
本当に勇気付けられました。
スポーツ観戦や音楽は
こういうときに大きな力を発揮してくれます。
お笑いなども、けっこう元気になる効果が
ありますね。
当たり前でしょうが、やはりいつも家に
引きこもって、むっつりだんまりして
いるのは良くないんですね。
いろんな副作用との戦いの始まり
抗がん剤治療ではほとんど抜けなかった髪が、
照射した部分(耳の真ん中くらいの高さ)から首まで
きれいに剃ったように無くなりました。
「写真」
毛根が照射された影響で一旦ダメージを受けたようです。
細胞が生まれ変わって3ヶ月ほどしたら
また生え始めました。
50回の照射の半ばあたりから、だんだん唾液腺も弱ってくるため、
のどが渇きます。
夜中もしょっちゅうのどが渇いて、目が覚め、
トイレに行って洗面所でうがいをして・・が続きます。
そして・・一番嫌だった副作用の症状
⇒ 味覚がだんだん無くなってきました。
甘味、塩味、旨味、酸味、苦味
一度になくなる訳ではありません。
甘味、塩味、旨味 など、どちらかというと
食事を楽しめるようなものから
順に感じられなくなってきます。
最後に残っているのが
酸味と苦味です・・・
想像してみてください。
何を食べても、すっぱ苦い感じが残ります・・
人間、他の動物もそうかもしれませんが、
酸っぱいもの⇒腐っているという認識
苦いもの⇒毒があるという認識
これが最後まで自分を守るための武器として残るのかな?
そして、一度 全ての味覚が失われました
通院の最後を迎えるころ、味覚が全く無くなりました。
唾液も出ないと、普通の食事も喉を通りにくくなります。
病院で勧められた 缶入り栄養ドリンクを
1食につき、2本。
3食で6本。
カロリー上はこれでOKとのこと。
これがしばらくの間のパパの食事になりました。
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