日本食レストランのウェイトレスとして来たAnna
ニュージーランドに住み始めたころ、
日本食レストランの女将をしてました。
Annaは知り合った当時２１歳の大学生でした。
日本語の授業を選択していたと履歴書に書いてあり、
当時やっていた日本食レストランに
ウエイトレスとしてアルバイトに採用しましたが、
とてもシャイな子で、ほとんど日本語を話しませんでした。
身体が大柄なのに、背中を丸めてとても自信がなさそうな様子で
顔を真っ赤にして少しだけしゃべります。
母国語の英語も、おっとり、ゆっくりしゃべってくれるので、
当時の私にはとてもわかりやすく助かりました（笑）
半年も働いていると、打ち解けて、いろんな話をするようになりました。
あるとき、定休日に家でＢＢＱをしながら、ワインを飲んで
彼女の身の上話を聞くことになったのですが、
とても興味深い話だったので、
書いてみます。
と、言っても、超常現象とかではありません。
Annaの身の上話
Annaはお母さんが１０代の頃の私生児として産まれ、
一人で育てられなかったお母さんは里親に任せることにして、
養女として引き取られた家庭の子供として育てられました。
（育ての）両親ともとても優しい人で、お兄ちゃんと２人兄弟として
すくすく育ち、小学生になる５歳のときに
実はあなたは養女なのよと告げられるまで
全く知らなかったとのこと。
もちろん、その後も分け隔てなく育てられ、幸せだったのですが、
心のどこかではやはり、
自分はどうしてこの家にいるのだろう？
本当のお母さんはどうして私を里子にしたのだろう？
とは思っていました。
（日本ではこんな場合、ぐれてしまったり、産みの親を恨んだり・・
という話になりそうですが、彼女は違いました）
高校卒業の頃に、産みの親である母親から、連絡が来て会うことになりました。
ニュージーランドの養子縁組
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以下、
The Present Situation of the Adoption System in
New Zealand and
its Future Agenda
養子縁組の効力（ニュージーランド）
養子縁組が成立すると、養子縁組後の新しい名で子の出生証明書（birth certificate）が発行され、
生みの親の名での子の出生証明書（original birth registration）は非開示となる。
また、生みの親が有していた子の後見に関する一切の権利義務は養親に完全に移行するが、生み
の親の子に対する扶養義務は残る（養子法16条）。
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里親制度の法律上、
お互いの連絡先などは一切知らされていませんでした。
なのに、なぜ、連絡が取れたのかというと、
２歳年上のお兄ちゃんが、ある日、
新聞の尋ね人の欄の投稿で書かれていた内容を見て、
「ねえ、これ、Annaのことじゃない？」と見せました。
そこには出産したときのお母さんの年齢や
赤ちゃんのときのAnnaの体のあざの位置や特徴などが
書かれていて、育てのお母さんに見せると、どうもそうらしいとなり・・
Annaの意思を確認し、産みのお母さんに
新聞社を通じて連絡を取ってくれ、
会うことになりました。
産みのお母さんは、結婚していて、息子が２人いました。
Annaは自分の弟がいることに喜び、今は
お母さんも理解のあるダンナさんと幸せに暮らしていて、
さまざまな事情でこんな運命にはなってしまったけれど、
Annaにも変わらない愛情を持っていてくれたことを知って
良かったと言っていました。
産みのお母さんとはその後も連絡をし合うことを約束し、
交流を続けることになりました。
ベクトルの方向が同じだと強い？
引き寄せのケースは様々あるでしょうが、
やはり、親子の絆というのは強いのかなと思います。
この場合、お母さんが事情により育てられなかった
Annaのことを、強く思い続けていたことと、
Annaの育ての親もとてもAnnaのことを愛していたこと、
Annaの気持ちを尊重して寛大でいてくれたこと、
そしてAnna自身の気持ち。
いろいろな要素が全て同じベクトルだったのが強かったのかなと
思います。
産みのお母さんと
いろいろと話をしていたとき、
Annaは自分の本当のお父さんがどんな人だったかというのも
聞きました。
続きは
実際にあった引き寄せのお話 Ａｎｎaの場合（後編）で
お話しますね。
